検査の種類
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検査材料
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特長・症状
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前立腺がん検査 (PSA)
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ろ紙血漿 血清
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50歳以上の男性に必須の検診です。中高年男性に前立腺肥大症・がん患者が急激に増えています。50歳以降に年齢が高くなるにしたがって発症率が高くなり、アメリカでは、男性のがんのトップを占めているがんです。日本でも厚生労働省の発表によると40年前に比べ前立腺がんの死亡率は約4倍に上昇しています。前立腺がんは早期発見、早期治療により、他のがんに比べ治る確率が高いと言われています。前立腺がんは残念ながら、初期の段階では基本的に自覚症状は現れません。そのため早期発見には定期的な検査が必要です。 |
胃がん検査 (ペプシノゲン)
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ろ紙血漿
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胃委縮が進むと胃がんが発生しやすいといわれており、ペプシノゲン産生量によって胃委縮の状態を検査し、胃がんの発生可能性を検査します。ペプシノゲンは胃内で産生され、その一部が血液中に流れ出します。胃液に含まれるペプシン(たんぱく質を消化する酵素)のもとになる物質で、胃の粘膜状態により、産生能力が変化します。胃の検査方法はレントゲン検査と内視鏡検査が代表的なものですが、血液中にあるペプシノゲンを調べることにより、簡単に胃の状態がわかるようになりました。 |
子宮頸がん検査 (HPV)
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子宮内細胞
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ヒト・パピローマウイルス(HPV)の感染の有無を調べます。子宮頸がんはその他のがんと異なり、原因が究明されており、99%以上がHPVの持続感染が原因であることが解明されています。発がん性HPVは、皮膚と皮膚(粘膜)の接触によって感染するウィルスで、多くの場合は性交渉により感染すると考えられています。約80%の女性が一生に一度は感染しているという報告があるほど、ありふれたウィルスですが、早期発見により適切な治療が可能となります。 |
大腸がん検査 (便潜血)
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便
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最近、ますます増加傾向にある大腸がんは、初期のころからわずかな出血を伴うことが多いので、それを早く発見するためには、特に自覚症状がなくても便潜血検査を受けることが大事です。この検診では、自宅で採取した便を入れた容器を郵送していただき、試薬との反応で便の中の血液を確認しています。便に少しでも血が混じっていると潜血反応が陽性になります。原因はいろいろあり、必ずしも大腸がんと限りませんが、その可能性も考えられるので必ず大腸の精密検査を受ける必要があります。 |
子宮頸がん検査 (婦人科細胞診)
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子宮内細胞
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子宮頸がんを発見し、診断するために子宮頸部の検査を行います。子宮頸がんは、子宮頸部の組織に悪性(がん)細胞が認められる病気です。通常、早期の子宮頸がんには顕著な症状はみられませんが、毎年の定期検査で早期に発見できます。子宮頸部に異常な細胞があるか調べるのが塗抹細胞診なので、これを定期的に行わない女性では子宮頸がんの発生するリスクが高くなります。早期の子宮頸がんには顕著な症状や兆候がみられないことがあります。子宮頸部に異常な細胞がないか調べる目的で、塗抹細胞診を含む定期検査を毎年受けてください。がんが早期に発見された場合、予後(治癒の可能性)は良好です。 |
肺がん検査 (YM式喀痰)
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痰
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肺がんは悪性新生物による死亡率で第1位を占めており、さらにその数は増加しています。肺がんには、肺の入り口付近(肺門部)にできるがんと肺の奥(肺野部)にできるがんがあり、特に肺の入り口付近のがんは喫煙と深い関係があるといわれています。肺の入り口付近はX線写真に写りにくいので、肺の入り口に近いところにできた”がん”の発見には、喀痰細胞診検査が有効です。肺がんは、咳や血痰以外のほかの症状がみられた時には病状が進行している場合がありますので、症状がなくても年1回は検査を受けて、なるべく早く発見することが大切です。 |