総蛋白(TP)
アルブミン
(ALB)
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栄養障害(蛋白質が十分吸収されていないか、臓器の機能障害で漏れ出ているなど)を知る目安となります。低くなればなるほど、肝臓や腎臓に何らかの障害があることが疑われます。脱水状態になると血液が濃縮され高値に出ます。 |
A/G比
(アルブミン/グロブリン比)
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アルブミンが減ると、肝臓や腎臓に何らかの障害がある事が疑われます。ある種のグロブリンが増えると、肝硬変や膠原病、多発性骨髄腫などが疑われます。 |
総ビリルビン
(T-BIL)
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肝臓機能障害や胆石などの胆汁の通り道がふさがれると、血液中にビリルビンが多くなり、黄色胆となります。飲酒や運動に影響されやすい色素です。 |
GOT
(AST)
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この酵素が高値の場合、肝臓病(急性・慢性肝炎・脂肪肝など)や心臓(特に心筋梗塞)機能障害などが疑われます。飲酒や運動に影響されやすい酵素です。 |
GPT
(ALT)
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この酵素が高値の場合、肝臓病(急性・慢性肝炎・脂肪肝、アルコール性肝炎など)が疑われます。GOTと同様、飲酒や運動に影響されやすい酵素です。 |
γ−GTP
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主に高値の場合、特に肝疾患(脂肪肝、アルコール性肝炎、胆嚢癌)や胆道系の疾患を反映します。 |
ALP
(アルカリフォスファターゼ)
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GOTやGPTと同時に高値の場合、肝疾患や胆道系の疾患が疑われます。ALPだけが高値の場合、骨の病気が疑われます。骨の成長期は高値傾向になります。 |
アミラーゼ
(AMY)
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高値の場合、急性・慢性膵炎、膵臓癌、耳下腺炎が疑われます。膵炎は暴飲や油物の取りすぎで膵臓に負担が罹ります。また、膵臓は弱い臓器で、一度ダメージを受けると回復しずらいと言われています。 |
尿素窒素
(BUN)
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高値の場合、慢性腎炎、腎不全、他の尿路系疾患や脱水症状などが疑われます。血圧や糖尿病の合併症でも腎機能障害が起こり易いです。 |
クレアチニン
(CRE)
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高値の場合、慢性腎炎、腎不全が疑われます。クレアチニンの値が高ければ高いほど腎臓機能障害が重いと言われています。 |
尿酸
(UA)
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高値の場合、高尿酸血症や痛風が疑われます。アルコールの摂取や激しい運動でも生産過剰になり、血中の尿酸値が高くなります。 |
総コレステロール
(T−CHO)
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高値になると高脂血症、動脈硬化、糖尿病が疑われると同時に、これからの病気の原因になります。 |
HDL
コレステロール
(HDL-C)
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低値の場合、本来の役割が果たせなくなるため、動脈硬化、糖尿病、高血圧症、心筋梗塞が疑われます。喫煙・肥満・運動不足などが下げる原因と言われています。 |
LDL
コレステロール
(LDL-C)
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特に高値の場合、動脈硬化症の危険因子として重要です。 |
中性脂肪
(トリグリセライド:TG)
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高値の場合、高脂血症、肥満、脂肪肝、シンドロームXが疑われます。溜まりすぎると動脈硬化が促進されます。シンドロームXとは肥満、高中性脂肪、高血圧、低HDL、高インスリン血症など全てを伴った症候群のことです。 |
カルシウム
(Ca)
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高値の場合は、甲状腺機能亢進症や悪性腫瘍などが疑われます。低値の場合は、骨疾患や腎機能障害が疑われます。特に低値で女性高齢者の場合、骨粗鬆症の危険性が疑われます。 |
血清血糖
(グルコース:GLU)
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高値の場合、糖尿病、膵臓疾患などが疑われます。低値の場合、肝疾患や下垂体機能の低下などが疑われます。 |
血清鉄
(Fe)
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主に鉄は、赤血球(ヘモグロビン鉄)、肝臓(貯蔵鉄)に存在しますので、貧血や肝障害の検査に有用です。また、他の病気に伴う貧血などにも有用です。
低値の場合、鉄欠乏症貧血、慢性関節リウマチ、悪性腫瘍、妊娠貧血など。高値の場合、再生不良性貧血、溶血性貧血、鉄過剰症、肝炎、肝硬変、慢性アルコール中毒などが疑われます。 |
尿蛋白
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特に、2+以上は、腎機能障害が疑われますが、生理的蛋白尿として激しい運動や発熱などで検出される事があります。 |
尿糖
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特に、2+以上は、糖尿病が疑われます。 |
尿潜血
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一般的に血尿と言われますが、結果が陽性でも血尿ではない場合もあります。病気は主に泌尿器系の病気が疑われますが、それ以外の病気や激しい運動や、ストレスなどでも出る事があります。 |
ヘモグロビンA1c(HbA1c)
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血清血糖や尿糖は、食事や飲食の影響を受けたり、1日の中でも変動しやすいのに対し、HbA1cはほとんど変動しないので、長期間(1〜3ケ月)の血糖状態を観察するのに有効です。そのため、血糖コントロールが良い状態で持続できているかどうか、その良し悪しがわかります。高値の場合には、糖尿病が疑われます。また、著しく低値の場合には溶血性貧血が疑われます。 |